2016.12.31 Saturday
「シンデレラテクノロジー:女の子たちの「盛る」技術」化粧文化研究者ネットワーク第39回研究会
6月25日(土)は「化粧文化研究者ネットワーク 第39回研究会」で汐留の資生堂FSビルへ。
映画「万能鑑定士Q −モナ・リザの瞳−」公開直前・鑑定イベント、 映画『あやしい彼女』公開直前イベント の開催地だったスペースFS汐留も入っている資生堂さんのビル。 東京での研究会には初めての参加になりました。 この日は大阪のザ・シンフォニーホールで『第25回ABC新人コンサート』があったけど、最初からこちらを優先し東京に来るスケジュール。 そして、6月22日のブログでの告発「テレビの裏側全部暴露します【編集ではなく捏造】(TBSのバラエティ番組『ピラミッド・ダービー』に出演して。メンタリストDaiGoさんのやらせ疑惑も)」から3日。制作会社、TBS、報道機関との怒濤のやりとりがスタートした日(聖戦のはじまり)でした。 2016年6月25日は一生忘れられない日。 この日はロクに睡眠をとれないまま飛行機で東京へ。新宿のホテルに荷物を置いて、アシスタントプロデューサーに電話し、途中、ねとらぼの記者からメールがあり、電車で新橋に移動しながら返信し、研究会前に電話で話せる場所を探して資生堂FSビル裏のヤクルト本社裏口からTBSのプロデューサー、ねとらぼの記者の電話に対応。 この研究会前、研究会中、研究会後と、各所から届くメールにiPhoneで対応していました。 講演: 久保友香先生(東京大学大学院情報理工学系研究科特任研究員) テーマ:「シンデレラテクノロジー:女の子たちの「盛る」技術」 【概要】 ハンドルネームとプロフィール写真で作られるバーチャルアイデンティティが、リアルなアイデンティティよりも影響力を持つことがある今、女の子たちはプリクラやスマートフォンアプリの画像処理技術を使って「盛る」ことに夢中です。 リアルとバーチャルの調査から明らかになってきた、日本の女の子たちと「盛る」技術との関係についてお話いたします。 とても素晴らしい講演でしたが、講演中もメール対応に追われていたので、メモしたものをほぼ箇条書きでまとめます。 デフォルメ表現を数値化。 日本の美人画の歴史 → 写実的に描かない。 4期の型 1期(700年〜)、2期(1700年〜)、3期(1900年〜)、4期(1950年〜) 歴史美人画のデフォルメ顔の三次元的再構成プログラム 平安時代から「美人に描かれている人は美人ではない」→この時代から「盛る」があった。 シンデレラテクノロジーの基本構造 加工(プロダクション)→公開(プロモーション) が誰でもできる。 「盛る:の意味 言葉「盛る」 意味「加工する」 使用の対象「行動」 盛れてる=理想的に加工ができている。 盛れる=理想的に加工できる。 プリクラやスマートフォンアプリの画像加工は、 リアルアイデンティティー → バーチャルアイデンティティー 今の女の子は自然の姿に対する反発(反逆) 男性によく思われたいため? 女性(同性)によく思われたいため? ↓ 「自分らしくあるため」 私は人と一緒はイヤだ。(だけどみな同じに見える) 女の子が言うには「プリクラはトレーニングです」 自分(久保先生)と彼女(女の子)で比較。 トレーニングしてるから彼女は加工の仕方が上手い。 →話を聞いてみると「個性が見えるように加工している」 4〜5社あるプリクラ機の機械を把握している(それぞれの機械の加工癖を把握している) 基準を満たした上での加工でなければならない。 個性をより強調できたのが「盛れてる」 個性を過剰に強調してしまうと「盛れてない」 アンドロイドの「不気味の谷」のように、盛る技術も「盛れすぎの坂」がある。 みな「自分の顔と思っている幅が広い」(他人より) 「盛る」も守破離 ギャル道 セルフィー 日本の女の子発信で世界へ ひらがなを使う男は今でいうギャル男だったのでは? (土佐日記) 日本の文化が現代の「盛る」にも影響している。 日本には「盛る」文化が根付いている。 プリクラにおける「盛る」の歴史 「美肌・つや期」1988 「目ぢから期」2003−2007 「デカ目期」2007−2011 「ナチュラル期」2011− 今は「いかにもプリじゃないプリ」を目指している。 ※1997〜8年 顔認識により似顔絵にする機械も出たがコンプレックスまで誇張してしまった。 討議 「きれいになるのは恥ずかしい」と「ナルシストになるのは恥ずかしい」のせめぎ合い。 結局、遊び心(笑いとばす) 努力も見せる→半顔メイク、変顔 作品づくりを楽しんでいる。 オタクの世界でもある。 ヘビーユーザー(研究のしがいがある) プリクラは女の子だけの世界 (昔は男が機械を作っていたが、今は女性も作っている) 男がプリクラを撮るのは女性(女性を含むグループ)と酒を飲んだあと。 一人で撮る「ヒトプリ」だとよい顔にならない。 などなどでした。 研究会の休憩時間や懇親会では、何人かの方に温かい言葉をいただきました。 ありがとうございました。 懇親会では、次々回の講師に決まった城戸崎雅崇さんに「現代日本の3大美人は誰になるか?」と質問されて「長澤まさみさん、北川景子さん、綾瀬はるかさんと即答」※この件は、城戸崎さんが講演される研究会のブログで書きます。 化粧文化研究者ネットワークの研究会が終わって出てくると、次回(約1週間後の7月3日)の美人画研究会のテーマである綾瀬はるかさん! 『ふくろう流観相学 池袋絵意知オフィシャルサイト』(PCサイト) 池袋絵意知 Facebook メールはこちら 大切に読ませて頂きます。 |