顔相鑑定士・顔研究家・顔面評論家:池袋絵意知 公式ブログ

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「浮遊する美人〜美人とは何か」化粧文化研究者ネットワーク 第41回研究会|「現代日本の3大美人は長澤まさみ、北川景子、綾瀬はるか(池袋絵意知選)
2016年12月17日(土)は「化粧文化研究者ネットワーク 第41回研究会」で汐留の資生堂FSビルへ。

2016年6月25日(土)以来の資生堂FSビル


ここが、TBSのプロデューサー、ねとらぼの記者からの電話に対応した資生堂FSビル裏のヤクルト本社裏口。


講演:城戸崎雅崇先生
テーマ:「浮遊する美人〜美人とは何か」


【講演概要】
1.自己紹介(before 美人研究/after 美人研究)
2.美人という難問
美人はひと様ざま/乳児は顔を識別する/美人に目覚める頃/美人の評価(好き嫌い)
3.美人の識別基準
シンメトリー/プロポーション/コンピューターによる美人/横顔のライン
4.何のために識別するのか
進化論の見方/美人は得か損か
5.時代や場所のよって変わる?
グローバル・スタンダード/日本人の目/不易と流行
6.生得的か経験的か
タブラ・ラサ/想像力の中の美
7.美人のイメージ(非実在?)
8.描かれた美人
平安美人/江戸美人/理想化とモデルの個性/様ざまな理想化/歌舞伎の男役と女役の描き方/西欧絵画の聖と俗
9.美人の言語表現
典雅と艶麗/可愛いとユニーク/美の4分割






城戸崎さんの研究は「第5回美人画研究会」での【「Floating Beauty」Part-2】がとても面白かったので、より学術的な研究者が揃う(私以外)化粧文化研究者ネットワークでどんなお話をされるか、とても楽しみにしていました。

※今回も印象的なことがたくさんありすぎたのでピックアップしてメモ。

(赤が私の言葉です)

1999年の第4回の日本顔学会大会で『美人顔の言語による表現』、2002年第7回で『美女のエレメント』とポスター発表をされていて、顔学会誌では2002年に『描かれた平安美人』、2004年『粋な美人とはどんな顔?』と研究ノートを発表。

美人について、変化する部分(歴史的、地理的など)について論じられることは多いが、どこが、なぜ、といった本質的な議論は意外に少ない。

孔子「私は美人を愛する人ほどに得を愛する人をまだ見たことがない」
と(2500年以上前から美人はいた。大昔からの難問)

男性の「所有願望」から生まれたもので論ずること自体がナンセンス(フェミニズム=美人論の否定)

わかっている(現実)が言葉にできない。「暗黙知」

美人はひと様ざま/乳児は顔を識別する/美人に目覚める頃/美人の評価(好き嫌い)

生得的か経験的か

人は「美」を識別できる「美の文法」を持って生まれてくるのではないか?

※音楽についても「生成音楽理論」がある

乳幼児の頃にも潜在的に目の前の人の性別や美醜を見分けて選好しているのではないか?

美とは幸福の約束に過ぎない=あばたもえくぼ的なことを、心理的な欲求(恋愛感情)と関連づけて述べたもの
スタンダール『恋愛論』(第17章)

美には流行と不易の2つの面がある。

横顔のラインは人類学な骨格の差異がある
ビューティーライン(Eライン)

ピエロ・デラ・フランチェスカ ウルビーノ公夫人
広いおでこが流行ってた、眉が薄い

何のために識別するのか
進化論では「健康で種の保存に適した個体を見分けるため」という。

女性よりも男性のほうが異性の顔の魅力度に強く反応する(執着する)という実験結果が多く見られる(女性は顔以外の要素も考慮)

「性格は顔に現れる」という見方も有力である
そのため「美人は顔ではない」という説も根強い

さまざまなシーンで変化する美人
『美人』の著者パクトーは「歴史的時期や諸文化によって美人の基準は変わる」という。
いまや西欧的美人が東洋でもスタンダードになったとも
日本顔学会創始者の1人、村澤博人先生も『顔の文化誌』で基準は変わると言われている。

グローバル・リベラリズム
今や西欧的美人、東洋的美人、アフリカ的美人も共存する時代になった。
美の基準の中に多様性が広く認められるようになった。
「美のリベラリズム」に目覚めるべきなのではないか

※しかしながら、アフリカ系美人の代表格であるナオミ・キャンベル(初めてヴォーグの表紙に)もパネッサ・ウイリアムズ(初めてミス・アメリカに)も鼻が高くて鼻に関してはアフリカ的ではないんですよね。

経済学では美人といわれるから美人

読者投票の美人コンテストを例に、
美のイデアや個人の判断から乖離し、人々から「美人といわれているから」美人ということになってしまう。
(岩井克人『21世紀の資本主義論』)

この「経済学では美人といわれるから美人」という言葉に衝撃を受けました。
城戸崎さんが紹介された内容とはかけ離れてしまいますが、この言葉を私の言葉で解説します。

経済が神の社会では美人といわれるから美人


経済を中心とした現代社会

現代の神である経済(お金)


それを得るためにテレビを利用する

現代は、
化粧品会社が商品を売るがために選んだテレビCM(その他広告)モデルが美人。

美の権威である化粧品会社が「この顔(女優・モデル)が美人と言ってるから美人」

経済を動かせる顔に価値があるから、経済を動かす顔(そのモデルの商品を買ってもらえる経済的効果のある顔)が美人。

また、経済的利益を得るために、人気調査の結果等もお金で動く。
(経済を得るために都合のよいデータ、「科学的」なものを利用する)

また、
テレビ、雑誌、インターネット、電車広告、店頭広告でたくさん見せられるからその顔が美人になる(単純接触効果で、よく見る顔に好印象を抱くからその顔が美人になる)
というサイクルも

これが実は、私が事前に城戸崎にお伝えしていた「現代日本の3大美人」選びにも関係していたんです!(もうちょっと下で)。


美は説明不可能
美は(醜とは反対に)説明できない。それぞれ細部の完璧さについては断言するしかなく、あとは芸術にゆだねるしかない。
ロラン・バルト『S/Z』

描かれた美人

美人はどのように描かれてきたか(芸術/絵画)

画家によって異なる理想化

同じモデルでも画家によってそれぞれの理想型に近づけて描いてしまう

理想化を超える(架空の美)漫画・アニメ

美少女戦士セーラームーン

フィギュアスケートのエフゲニア・メドベジョワ選手はセーラームーン好き。
2015〜2016年はグランプリファイナル2連覇。
セーラームーンに扮して演技も。

美人は言葉でどう表現されてきたか
現代女優についての言語的表現
言語表現は抽象的

典雅と艶麗に大別できる

典雅(grace)系統
気品系
高貴、ノーブル、凛とした、エレガント、高潔、すました、とっつきにくい、クール、理知的、洗練、才気、威厳、研ぎすまされた、クリスタル
清純系
無垢、純真、清潔感、清冽、清楚、ピュア、純情、すがすがしい、夢見るような、メルヘン、神秘的、夢幻的、諸女性、もろさ、はかなさ、こわれ易い、みずみずしい、フレッシュ、ういういしい、あくのない、ボーイッシュ
しとやか系
つつましい、恥ずかしげ、憂い、せつなさ、哀しげ、いじらしい、おだやか、やさしい、あたたか、あえかな、しっとり、匂いやか


艶麗(glamour)系統
妖艶系
艶やか、色気、蠱感的、官能的、セクシー、退廃的、ものうげ、けだるさ、凄み、ワイルド、倦怠、デカダン、コケティッシュ、鉄火肌、ヴァンプ


素晴らしい分析です。
私は「顔面評論家」として顔を言語で表現しなくてはならないのでありがたいです。


権威者のみる美人のパーツ
吉行淳之介(作家・女のかたち)、池田満寿夫(画家・女の解体新書)、中尾喜保(美術解剖学者・女のかたち)から
目=大きな目と切れ長の細い目のどちらも美しい
鼻=いまでは人種ごとに異なる高さがそれぞれ美しい
口=厚い唇は豊満にも野卑(やひ)にも。


美人をここまで多角的研究した人は西洋にも東洋にもいなかったのではないでしょうか。
城戸崎雅崇さんが美人研究の第一人者と言っても過言ではありません。
城戸崎さんの美人への情熱には感服しました。


途中、「理想化を越境する現代の美人」で
現代3美人(池袋絵意知さん推薦)
綾瀬はるか、長澤まさみ、北川景子



と出てきてビックリ。
まさか本当に使われるとは。

実は、2016年6月25日の「化粧文化研究者ネットワーク第39回研究会」懇親会で城戸崎雅崇さんに「現代日本の3大美人は誰になるか?」と質問されて「長澤まさみさん、北川景子さん、綾瀬はるかさんと即答」したわけですが、

その後、理由としてこのようなメールをお送りしていました。

**************

城戸崎様

「化粧文化研究者ネットワーク」ではありがとうございました。
先日、お伝えした「現代日本3美人(三大美人)」について、
私が、北川景子、綾瀬はるか、長澤まさみの3人とお答えした理由をまとめます。

(三大美人)というからには、知名度がなくてはならない。
テレビドラマ、CM出演、雑誌、インターネットでの知名度、話題性でトップクラス(トップテン)の女優が対象。

原節子、吉永小百合の時代は男性視点での評価が中心だった。
かつては男性に「顔」で優劣をつけられていた当事者である女性が、自ら「きれいになりたい」「美人になりたい」と願うように。
社会進出を果たし、時間的にも経済的にも自由になった女性は、情報社会の大波もあり、どんどん「美」にどん欲に(雑誌は今でも新しいメイク法のページで溢れている)。
「美人(顔)」はそれまであった男性側の視点による基準より、女性の視点での基準に変化した。

これが現代。

つまり、同性から「ああなりたい」と思わせる女性。
化粧品のイメージキャラクターを長く続けているというのも大きな選考ポイント。

現代美人のキーワード

・同性である女性からの評価
・美の多様化によって個性美の時代に

ーーーーーーーーーーーー
●化粧品、ヘアケア商品のCM出演歴

【長澤まさみ】
コーセー(2005年 - 2010年)
「RESOA」(2007年)
「潤肌粋」、「雪肌粋」 ※セブンイレブン限定販売 (2008年 - 2010年)

カネボウ化粧品「コフレドール」(2015年 - )
花王「ASIENCE MEGURI」(2015年)

【北川景子】
カネボウ化粧品
COFFRET D'OR(2007年12月 - 2010年11月、2013年6月 - 2016年2月)
SALA(2009年4月 - 2016年2月)
ALLIE(2011年2月 - 2016年2月)
wikiにはないですが、今年2月から
KOSÉエスプリーク新CMの北川景子が美人すぎると話題に!

【綾瀬はるか】
P&G「パンテーン」(2003年 - )ヘアケア
「マックスファクター」SK-II(2006年 - )スキンケア

ちなみに昨年4月に台湾に行ってきたのですが、
広告で多く見たのは綾瀬はるかのSK-II(エスケーツー)でした。
次が新垣結衣のKOSE雪肌精(2012年7月 - )

※台湾人は日本好きが多く、日本のテレビや映画などの影響で日本の芸能人も人気が高く「日本的な顔」への憧れがある。
→上記広告が目立ったのは日本人特有の滑らかな肌の質感への憧れ。
が私の分析です。(日本の化粧品の中でもスキンケアの広告が多かった)

ーーーーーーーーーーーー

3人についての私の寸評

北川景子さん
現代女性が抱く標準的な美。
バランス美人。
「メイクでまねしやすい顔」
※先週の久保由香先生の話であった
「個性が過ぎると盛れてない。ある程度の基準を満たした上での個性が盛れている」
のように、現代女性の基準になる顔。

綾瀬はるかさん
これだけ美が多様化でする中での個性美。
女性憧れる顔の2トップ
北川景子が「メイクでなれる顔」ならば
綾瀬はるかは「なりたくてもなれない顔」誰にも真似ができない魅力があるのだ。

これは私からすると最大限のホメ言葉なんですが、綾瀬さんが主演の
東宝映画『万能鑑定士Q -モナ・リザの瞳-』公開直前イベントにゲスト出演した際に
http://www2.toho-movie.jp/movie-topic/1405/08q-kantei-movie_ib.html
「なりたくてもなれない顔」というコメントはNGに。
※みんな綾瀬はるかみたいになりたくてSK-IIの商品を買ってるのに「なりたくてもなれない顔」と言うのはスポンサー的にNGだとあとからわかりました。


長澤まさみさん
もっとも正統派美人。
だけど今の時代的には整いすぎていて個性で他の2人と差がある。
(北川景子は今流行の「デカ目」というのもあり)

長澤まさみは老若男女問わず、悪い印象をもたれにくく安心感がある。
※だから官公庁のイメージキャラクターになることも他の2人より多い。
たとえ時代が違っていても美人と評価されたはず(北川景子と綾瀬はるかは違う)。
が、「女性からの憧れ」という点では他の2人に劣り、同年代の女性からの評価はそれほど高くない。

ーーーーーーーーーーーー
【参考】
私の過去の連載から(※占い的な部分は飛ばして読んでください)

「顔相学で見る、あの人のホントノトコロ」第11回
女性の"なりたい顔"1位の綾瀬はるかは、恋愛や結婚のチャンスを逃す"残念顔"?
http://happism.cyzowoman.com/2011/12/post_316.html
※ORICON STYLEから「女性が選ぶ"なりたい顔"ランキング」
1位:綾瀬はるか、2位:北川景子、3位:宮崎あおい

「顔相学で見る、あの人のホントノトコロ」第24回
やっぱり格が違う? 長澤まさみは若手女優戦国時代を勝ち抜けるのか!?
http://happism.cyzowoman.com/2012/05/post_780.html

「顔相学で見る、あの人のホントノトコロ」第42回
長澤まさみは余裕で大活躍!? 2013年、女優戦国時代を勝ち抜くのは誰?
http://happism.cyzowoman.com/2013/01/post_1689.html

ーーーーーーーーーーーー

**************


「化粧品のイメージキャラクターを長く続けているというのも大きな選考ポイント。」としているように無意識のうちに「経済的視点から見た美人」を選んでいて、やはり自分も経済を中心とした現代社会の一員なのかと驚愕しました。

「現代の美人は化粧品会社の広告が作っている」部分が非常に大きいということです。

私が選んだ3人(長澤まさみ、北川景子、綾瀬はるか)について上記内容をかいつまんで説明させていただいたところ、三橋順子先生からも「(アンケートやランキングでも)だいたいこの3人が選ばれるわね。他だと石原さとみ」と。
直近で見ると、石原さとみさんは強いですが(この数日後発表された「第10回女性が選ぶ“なりたい顔”でも初の首位」になりましたし、「美人」としてだけでなく「いい顔」としても)、美が多様化してきた現代としては、個性が異なる人を入れたい、特に輪郭もパーツも個性的な個性派美人の綾瀬はるかさんはどうしても入れたい。石原さとみさん以上に支持されている期間が長いし、同じホリプロの先輩だしということで、綾瀬はるかさんに。

※「現代」の期間をもっと狭めてこの2016年12月17日現在ということであれば「逃げ恥」の新垣結衣さんが入るでしょうし。

まあ、こちらもそうですけど、現代は経済的思惑がどうしても入り込んでくる社会です。


質疑応答で印象に残ったコメントは、

赤ちゃんはバランスが整った顔をよく見る←高野さん

邦画から洋画を見始めた時、最初は洋画の顔の識別ができなかった。

展覧会(西洋画)も映画(洋画)も日本人が好む美人をもってきている。
※これも「経済」が関係しています。

ペット(動物)に好かれるには匂いもある。

メディアにたくさん出ていると共通の美人という認識に。

視覚障害者が思う美人→顔を触って骨格で判断。

鼻筋がしっかりしているとメイクで眉を作りやすい。

素顔も化粧も仮面も同じ←北山先生
判断基準、自我形成は第三者(社会)なくしてはありえない←北山先生

私から「城戸崎さんが個人的に最も美しい美人を選ぶなら?」と質問させていただいたところ
「ボッティチェリの『ヴィーナスとマルス(1483)」ということでした。
※現実にいないから想像が膨らむとのことです。


「化粧文化研究者ネットワーク 第41回研究会」が終わって新宿に移動。

噂をすれば北川景子さん





ここにも。

現代は経済を中心とした社会

そして個性派美人
綾瀬はるかさん



このように「この顔が美人といわれるから美人」。
我々も(特に購買者ターゲットである彼女らと同年代〜少し下の女性)はそれが刷り込まれてこの顔が美人。
もちろん同年代の女性がなりたい顔だから商品広告モデルに起用されるわけですが。
「多くの人から美人と評価されているからビジネスになる」

2016年3月の研究会で武藤祐子先生が【美しい顔の3分類】幼型顔、バランス顔、絶対美人顔の解説の時にバランス顔の代表として北川景子さんを選んでいたようにやはり「現代日本三大美人顔」の1人は北川景子さんですね!

で、
いつもの店に。


北川景子似(超若かりし頃は筆談ホステスの斉藤里恵さん風美人)のママが選ぶ現代日本の3大美人は、
広瀬すず
石原さとみ
3人目は北川景子でいいんじゃないの?
と。
今(2016〜2017)のだとこれが一番妥当です。

でも、やっぱり長澤まさみはモノが違う!
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ちなみにママが選ぶ中国人美人女優はファンビンビン。



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